夏山合宿(南アルプス・定着編)

 2008年8月6日(水)~21日(木)までの期間で、南アルプスで夏山合宿を行いました。メンバーは3年池下先輩と2年鈴木で行いました。

 前半、11日までは、白根御池で定着し、北岳バットレスを登りました。後半は茶臼岳まで縦走しました。今回は岩登りの部分をUPします。


6日(水) 晴れ
 ゲン担ぎで、新宿の豚珍館で夕食を済ませて、中央線で甲府駅へと向かう。
 甲府駅バスターミナルのベンチで寝る。東京とは違い、夜の甲府は涼しいが、夜中になっても登山者が続々と来るので、あまり眠れなかった・・・。


7日(木) 晴れ
 バスで広河原へ。白根御池まで南アらしい鬱蒼とした樹林帯をじっくりと歩く。

 白根御池にテントを設営したあと、バットレスの取付まで偵察に行く。大樺沢には美しい花が咲き乱れている。今回僕たちが使うことになるdガリー大滝の取付には、それほど残雪は無かった。


8日(金) 晴れ
 今日は第四尾根!

 南アルプスはとても星がたくさん見える。本当にすごい!流れ星も見る。そして鳳凰三山の朝焼けも綺麗。

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 第四尾根は、というか北岳バットレスは、とても岩が硬く、フリクションも良く、まさに「本チャン最高!」といった感じである。マッチ箱からは、翌日に登ることになる、Dガリー奥壁の赤茶のスラブが見える。すごい、カッコイイ・・・。
 
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ただ、この日はとてつもなく暑かった。立っているだけで体中の水分が吸い取られそう・・・。そして高度に弱い僕は山頂に近付くにつれ、頭が痛くなり、ダルくなる。

 下降は草すべりから。これが結構長かった・・・。あと3回もここを通るのか・・・。

 テントに戻ると明治大学山岳部の方々がいた。この先、茶臼岳まで御一緒することになる。


9日(土) 晴れのち雷雹
 今日は、下部フランケ~Dガリー奥壁!
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 下部フランケは最初の方のピッチが結構難しかった・・・。でもその後はクラックや、内面登攀みたいな感じで、バラエティに富んでいてかなり楽しい。本当に楽しい。拓殖大学山岳部の方がいた。

 Dガリー奥壁も最初のハングが難しかった。ハングを超えた後に現れるちょっとしたクラックも怖かった。下部フランケと同じくこのルートもかなり面白かった。最後城塞ハングのチムニーを残して、雲が湧いてきたので四尾根に出て、急いで終了点に駆け上がると同時に、激しい雷雹に。池下先輩、ナイスジャッチです!

 天気が落ち着くのを待って、テントへ帰る。さすがに2日連続で草すべりを降りるのは、うんざり。

 この日登った、下部フランケ~Dガリー奥壁が3日間の中で最も素晴らしかった。ちなみに本日四尾根は混雑していたが、僕らが登ったルートはHAC御一行様の貸し切りであった。いやぁ、良かった。
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10日(日) 晴れ
 本日は休養日。
 
 実は僕、高校から山岳部だったんですが、晴れた日に停滞するのは人生初体験です。

 暇と思ってたら、ラジオを聴きながら、装備を乾かしたり、資料読んだり、ストレッチしてたり
したら、あっという間一日は過ぎていきました。


11日(月) 晴れのち曇り
 今日で定着は最終日。今日の予定はピラミッドフェース~第四尾根~中央稜ノーマルルートの継続。 朝、大樺沢で木につるされたワカンを見つける・・・。
 
夏山合宿(南アルプス・定着編)_f0182938_1814538.jpg まずはピラミッドフェース。下半分は何だかスッキリしない。最近は下半分をカットしていくパーティーが多いというのも、何となくうなづける。でも、後半は結構楽しかった。僕は逆層スラブが難しいと思っていたが、コーナークラックの方が難しいなぁと思った。四尾根に抜けるのに時間がかかってしまったのと、ちょっとした順番待ちもあり、時間切れ。中央稜ノーマルルートは秋か来年にお預け。

 今日も通い慣れた草すべりをスタコラサッサと下山する。

 本チャンを3日間登ることができて、自分にとって本当に良い経験にもなったし、勉強にもなった。毎日、白根御池からバットレスを登り、草すべりを歩いて帰ってきたことで少しは体力も付いたと思う。そして何よりも本当に楽しかった。来て良かった!
 
 さぁ、明日からは縦走だ!
 
 縦走編はまた後ほどUPします!!

鈴木
by hacblog | 2008-09-21 18:30 | 合宿

法政大学体育会山岳部の山行記録などを紹介します。


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