上越・武能岳西尾根(谷川連峰)

2010年1月22日(土)~24日(日)


今週初めに、谷川連峰、上越側の武能岳西尾根に行ってきました。
当初は、八ヶ岳東面でお手軽な(?)ラッセルと雪稜などを考えていたのですが、後輩たちからの「ガッツリ、ラッセルをやりたいです!」という熱い御要望にお応えするべく、武能岳に行ってきました。



22日(土)
新宿=(湘南新宿ラインと上越線)=土樽駅


『国境の長いトンネルを抜けると雪国であった』
駅の待合室には先客がいたので、駅駐車場で雪が降る中、テント。これがさっそく大失敗。
上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_1204411.jpg




23日(日) 雪
土樽駅~蓬新道~武能岳西尾根890m付近BC


ピーッ、ピーッ、ゴゴゴゴッ。

・・・・・・・・・・・。

なんと4時前から除雪作業が始まっており、眠い目をこすりながらテントを撤収して避難。膝丈下ぐらいの新雪。

駅からさっそく歩きだす。こんな人が住んでいないところも、早朝から除雪してくれるんだー、と一人感心してると、それは駅前だけだった。歩きだして5分ほどで、無情にも除雪は終了。
上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_131535.jpg
ここからラッセル・スタート。

平地のラッセル、意外に登りのラッセルより大変な気がする。対岸は関越道で車がビュンビュン走っている。高速道路を歩きたい衝動に何度も駆られる。
ラッセルは腰前後で、先頭空身の3交代体制で武能岳西尾根の取付を目指す。結局取付まで6時間近くかかちゃった。
上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_1322150.jpg


取付へは渡渉がいる。分厚いスノーブリッジを慎重に選択し、対岸へ。ここで弱層テスト。どうやら絶え間なく雪が降り続いているようです。
西尾根上へは、適当な木が生えていて雪崩れなさそうな斜面から登る。急登です。
上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_133537.jpg
『西部戦線異状なし』みたいだな~と思いつつ、写真を撮る。

尾根上に上がって、今日は快適に雪洞泊、の予定だったのだけど、3人が十分入れるだけの積雪が無かった。雪庇の下を掘ったりもしたのだけど、やっぱり途中で地面が出てきてしまう。仕方が無いのでテント泊に。

夜は、豪華・キムチ鍋。今回はボッカも兼ねていたので、食事は豪華でした。


24日(月) 晴れのち雪
~西尾根1500付近~往路下降~土樽駅

今日は行けるトコまで行った引き返すことに。明日後輩たちはテストがあるので終電の時間を見計らってリミットを設定(終電メチャクチャ早い・・・・・・)。

冬型が続く今年において、何とも幸運なことに快晴(昼からは雪になったけど)。空身でドンドコ登る。そろそろみんなラッセルにも慣れてきて、疲れない方法なんかも掴んできた。
上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_1431153.jpg
上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_1435455.jpg
上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_1441125.jpg


あとちょっと、というところで山頂まではリミット時間に辿りつかないだろうということで、記念撮影をして引き返すことにする。リミットまで少し余裕があるので、雪洞を掘ってみる。ビバークを意識してスピード勝負で2方向から掘削したら、20分で貫通。やっぱり春の硬い雪とは違うな。
上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_1451551.jpg
上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_1453154.jpg
遠くに見えるのは、あの有名な上越のマッターホルンか!?
上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_1461931.jpg
本当にま~っ白な世界。素晴らしいなぁ~。スキーで滑ってみたいなぁ~。スキーで旅行してみたいなぁ~。

西尾根を駆け下りて、お猿さんの集団(20匹近く)と挨拶を交わし、土樽駅に到着とほぼ同時に上越線が入線。ピッケル、目出帽のまま電車に乗る。

で、あとは高崎で、いつもの丼飯を食べて解散。


上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_14932.jpg
上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_1493752.jpg
上越・武能岳西尾根(谷川連峰)_f0182938_1495437.jpg
冬枯れの木が真っ青な空に手を伸ばしている景色、一番好きだな。自分の息しか聞こえない静寂な世界、いいなぁ、いいなぁ。癒されるなぁ。疲れてるのかなぁ・・・笑


すずき
by hacblog | 2011-01-27 01:58 | 合宿

法政大学体育会山岳部の山行記録などを紹介します。


by hacblog